皆さんこんにちは、今回は海外在住時の医療保険事情についてお話したいと思います。
2021年現在新型コロナウィルスの影響もあり、海外での医療保険について考えている方も多いのではないでしょうか。駐在員として赴任されている方は日本の海外旅行保険に加入されているかと思いますが、ご自身の事情で海外に在住されている方は、どのような医療保険に入るか悩みどころですよね。
私も色々調らべながら今までに3種類の医療保険を試しました。ピンチの時に必要な医療保険、費用を抑えながらも、頼りになる保険を選ぶことが大事だと思います。そこで、以前の海外旅行保険関連の仕事で得た知識を交えて、今までに私が体験した3種類の医療保険についてご紹介したいと思います。少しでも参考にしていただければ幸いです。
海外在住者むけ医療保険3種類
海外在住者向けの医療保険は、私が調べた限りでは大きく分けて下記の3種類があります。
- 海外旅行保険(日本の保険会社が販売)
- 国際医療保険(様々な国の保険会社が自国外に住む人向けに販売)
- 現地医療保険(現地の保険会社が販売)
私達日本人に一番なじみがあるのは、この海外旅行保険ですよね。これは、旅行前に日本で代理店を通して任意で入るものやクレジットカードに付帯しているものがあります。長期で加入することができるものもありますが、名前にもある通り基本的には海外旅行者向けの保険になります。
次に、国際医療保険は英語で”International Medical Insurance for Expats” や “Global Health Insurance for Expats” などと表記される、自国以外の国に住む人向けの医療保険です。ここでは分かり易く日本語で国際医療保険と表記しました。ちなみに、”expats” とは自国以外の国に住む人々のことです。例えば、日本人の私がタイに住みながら、本社をイギリスに置く保険会社の医療保険に加入する場合などが国際医療保険です。
そして現地医療保険はその名の通り、外国人も加入することができる現地の医療保険です。今回の記事では、外国人も加入可能なタイの医療保険についてです。
海外在住者むけ医療保険3種類の特徴
上の3種類の医療保険はどれも病気や怪我の治療費を補償するのが基本ですが、その他の保証がついていたりと様々な違いや特徴があります。また同じ種類の保険でも、保険商品によって細かく違いがあったり、加入時の選択によって補償内容は大きく変わってきます。
医療保険の種類ごと商品ごとの細かな違いを見ていくと無限にあるので、今回は私が感じた大まかな特徴や違いについてお話したいと思います。
先ず、どの医療保険にも共通して言えるのが、保険加入前すでにある症状であったり治療を開始している症状、既往症(英語では Pre-existing symptoms)は基本的には保険対象外という点です。
しかし、海外旅行保険の応急治療・救援費用では一定の条件下では既往症の治療費も補償される場合があります。既往症は基本的には自己負担と考えておくのが良いと思いますが、もう数年治療していない既往症をお持ちの方は、これも保険対象外となるのか保険加入前に確認すると良いと思います。
日本の海外旅行保険の最大の特徴は提携病院でのキャッシュレス受診サービスだと思います。これは海外の提携病院を受診する場合、パスポートと保険証券を病院に提示することでキャッシュレス(支払いをすることなく)受診できるサービスです。*病院が患者ではなく保険会社に直接請求するため、患者はキャッシュレス受診が可能となります。
提携病院でキャッシュレス受診が可能なのは、補償内容や金額が充実しているからであり、一番安心感があるのが日本の海外旅行保険ではないでしょうか。しかし、「旅行」保険なので現地に長く滞在しながら治療を受けることは想定されていないので、同一の症状に対する補償期間(通常180日)など注意が必要です。
国際医療保険の特徴を挙げるとしたら、保険料の柔軟性だと思います。保険料は高くなりますが、日本の海外旅行保険と同程度に補償内容を充実させることもできます。また、充実した補償内容はそのままに自己負担金額を設けることで保険料を安くすることなどが可能です。
更に、海外旅行保険では通常対象外の妊娠出産や歯科治療費などの補償を含む保険もあり、幅広い補償内容から選びことが可能です。しかし、自己負担金額を設けて保険料を抑えるには、「Deductible」や「Copay」といった日本の保険ではあまり馴染みのないシステムを良く理解する必要があります。特に保険料が高額でも幅広い補償を受けたい人向きの保険だと思います。
現地医療保険はタイの場合本当に色々あるので、特徴をピンからキリまでとしました。また、私が調べた限りでは、多くの現地保険は補償内容や金額が細かいと感じました。例えば、通院1回500バーツまで、入院の個室代は3000バーツが上限等など、補償される金額の上限や条件が細かく設定されている保険もあります。もし、現地医療保険を検討される場合は、必要な補償を受けられるか、内容をよぉーく確認する必要があると思います。もちろん、補償内容が日本の海外旅行保険や国際医療保険同様充実しているものもありますが、その分高額になります。
まとめ-海外で医療保険を選ぶ時のポイント-
簡単にではありますが、海外在住者向けの医療保険3種類についてご紹介しました。
それぞれの医療保険に特徴があるので、一番おすすめの保険はこれ!といったものはありません。しかし、選ぶ際のポイントはいくつかあります。先ず、現地の医療費(できればご自身が行かれる病院の)を把握し、もしもの場合いくら必要になるのかを確認することが大事です。そして、補償内容を考える際は、下のどれを希望するのかを考えてみると良いと思います。
- 全ての治療費を保険で補償してほしい→日本の海外旅行保険/国際医療保険/現地医療保険
- 医療費が発生するたびに何割か保証してほしい→国際医療保険/現地医療保険
- 高額な医療費が発生した場合のみ補償してほしい→国際医療保険/現地医療保険
そして、それぞれの医療保険の保険料と補償内を確認し自分に一番合ったものはどれか探していく流れです。
私はその時のライフスタイルや家族構成によって欲しい補償内容が変わってくるため、更新の際には更新するか他の医療保険に切り替えるか一度考えるようにしています。
最後に、現在タイでは入国に際して「新型コロナウイルス感染症の医療費を含む医療費を10万米ドル以上補償することを保証する医療保険」への加入が必要になってきているため、医療保険加入を考える際はこの条件も加味する必要があると思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。今回の記事が少しでも何かの参考になれば幸いです。まだまだ新型コロナウイルスが心配な日々が続いています。みなさん、お気をつけてお過ごしください。
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