【バンコク不動産】タイのリースホールド物件とは

皆さんこんにちは、ALEE(エリー)です。

先日知り合いが、投資用のリースホールドコンドミニアム(Magnolias Ratchamri Boulevard/マグノリアス ラチャダムリブルーバード等)を不動産屋さんと見に行くということで、同行しました。

タイのコンドミニアムは圧倒的にフリーホールド物件の方が多いですが、バンコクの特定の地域(良い立地が多い)にはリースホールド物件がいくつかあります。リースホールド物件に興味を持ったので、インターネットで調べようとしたところ、あまり詳しい情報を見つけることができませんでした。そこで、私が疑問に思った点などを不動産屋さんに色々と聞いてみたので、こちらでご紹介します。

私の様にリースホールドに興味をお持ちの方の参考になれば幸いです。

リースホールド物件の概要

リースホールド物件とは、日本でいう定期借地権付きの物件のことです。タイでは法律でリース契約の期間は最長30年と決まっています。そのため、リースホールドの物件を購入する場合は、基本的に30年間のリース契約となります。

しかし、物件によってはデベロッパー(建築会社)が次回契約更新の確約を土地所有者から得ており、30年以上のリースホールド物件として売り出している場合もあります。長期の賃貸契約と考えると、分かりやすいかと思います。リース契約の満了後、更新がされない場合の実情については、タイのコンドミニアムの歴史がまだ浅いため、詳しくはわからないのが現状のようです。

日本の借地権との違い

前項で、日本の定期借地権付き物件の様なものとご紹介しましたが、借地権者の権利の点では日本と大きく異なります。例えば、日本の借地借家法では建物買取請求権があり、借地権の存続期間が満了し、契約の更新がないときは、借地権者は地主に建物を買い取るように請求することができます。タイの不動産屋さんに質問したところ、実際はどうなるか分からないが、日本のような規定は特にないとのことでした。

フリーホールド物件とリースホールド物件の維持費の違い

フリーホールド物件では、水道光熱費や保険料以外の維持費はコンドミニアム管理会社に払う管理費があります。この管理費は英語表記の場合、management fee/maintenance fee/ common are feeと様々ですが、年間一平米あたり45バーツから60バーツのところが多いように思います。(ハイエンドの場合100バーツすることも)

リースホールド物件でも同じように管理費が発生します。リースホールド物件はホテルが併設しているところも多く、フリーホールド物件よりも管理費が高い傾向があります。年間一平米あたり60バーツから120バーツと物件によって大きく違います。

また、リースホールド物件にはこの管理費の他に、毎年払わなくてはいけないリースホールド物件の税金(英語ではrental tax等と呼ばれている)があります。これは、年間のリース料相当額の12.5%と定められていますが、実際は計算がとても複雑で物件によって大きく変わってくるそうです。この税金はコンドミニアムの管理会社がまとめて納めてくれることが多く、この場合管理費と同様管理会社から請求書が届きます。タイの不動産会社によると、1ベッドルームの部屋で年30,000バーツ~60,000バーツ程のケースが多いとのことでした。

更に、とても良い物件で30年以上所有する場合は、リース契約の更新が必要となってきます。この際の更新料の相場は、更新時のコンドミニアムの価格の約8~10%になることが予想されています。

更新できないことも
更新は物件所有者側が希望しても土地のオーナーが受け入れなければ更新されません。ホテルと併設しているコンドミニアムなどは更新される確率が高いとのことでした

リースホールド物件のメリット

ここまでリースホールド物件について述べてきましたが、あまり魅力を感じないと思われた方が多いと思います。そこで、メリットについてもご紹介したいと思います。

  • 購入資金をタイ国外から送金する必要がない(タイ国内にすでに資金がある人にはメリットです)
  • 同等のフリーホールド物件に比べて、20-30%低い価格で購入できる
  • 一等地の物件を入手できる(バンコクのフリーホールド物件はほとんどBTSのラチャダムリ駅とチットロム駅の近くで、このエリアには高級ホテルも多くあります)
  • 5年以内に売りに出しても高いビジネスタックスが掛からない
  • ホテルを併設している物件等、物件管理がしっかりしている場合が多い
  • プレミアな物件としての価値が上昇する可能性がある

最後に

私は不動産屋さんのオフィスでリースホールド物件について色々聞いた段階では、リースホールド物件にあまり魅力を感じることができませんでした。しかし、2件(一つは築8年、もう一つは新築)のリースーホールド物件を実際に内検して、フリーホールド物件と競うことができるぐらい高品質なリースホールド物件があることを知りました。築8年のリースホールド物件は賃貸が好調で、2018年時点での市場価格は、この物件のプリセールの価格と比べて1.5倍以上となっています。

もしタイで物件を探していて、気に入った物件がリースホールドというときは、リースホールドだからと直ぐ諦めるのではなく、場合によっては熟考してみてもよいのかと思います。